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――10月1日にアントニオ猪木さんが亡くなられました。まずは訃報を聞いての率直な思いを。
藤波 一瞬、自分の中で不思議な驚きがあったんだよね。なんかこう…嘘だろって。いまこんな時にって。とにかく驚きだったね。闘病生活の中での覚悟とかはさておいて、いざ現実にそういうのが聞こえてくると…特にオレの場合はね。それを受け入れたくないっていうかな。
――当日は川崎の方で大会に出場しましたが、辞退するという選択肢も取れたのかなと思います。
藤波 そうなんだよね。しばらく準備が進まないのよ。普段は試合の時は早々と身支度をして、リングシューズを入れてトランクスを入れてパッキングするんだけど、なかなか手がつかない。試合が控えているのにも関わらず、周りから「そろそろ行った方がいいんじゃない?」って言われるくらいまで呆然としてて。
――それでもリングに上がりました。
藤波 試合会場に入ればね、当然自分のルーティンで体をほぐして、軽いウォーミングアップをして、リングに上がるっていう。ふと控室で腰を下ろして考え事をしようものなら、すぐ猪木さんへの思いが浮かんできて。自分の中で試合が控えてるからそっちの方に気持ちを高めていかないといけないので、どこかで切り替えようとするんだけど…なかなかそれがうまくコントロールできない。そんなかんじだったね。
表紙◎アントニオ猪木「闘魂永遠」定価650円
闘魂闘撮〜アントニオ猪木追悼グラビア
燃える闘魂 激闘軌跡〜宿敵と、世間と、そして自らと闘い続けたアントニオ猪木、闘いの歴史をここに――
闘魂の語り部たち@藤波辰爾〜語り継ぐ炎の闘魂
番記者たちが綴る、アントニオ猪木 俺たちの闘魂〜ターザン山本!、佐藤正行、高木圭介、湯沢直哉、松川浩喜
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