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王者にとって厳しい逆風を受けたタイトルマッチだった。
言葉を持ち、求心力のある発信に長けている内藤哲也が対戦相手ということもあり、SANADAの“寡黙”は普段以上にクローズアップされることになった。「伝える」という部分で、ファンの感情に思うように訴えかけることができなかった。
しかし、自身に吹きつける逆風の中でも、当の王者は決して自分を見失うことはなかった。内藤が敷く“レール”には乗らず、自身のこだわりを貫くという意思表示。SANADAの信念はドームの入場シーンにも表れていた。
先に入場した内藤に降り注ぐ大声援。圧倒的な支持率の高さが体感として伝わってくる。まさしく王者にとっては、“アウェー”の空気感。SANADAにとっては初の東京ドーム大会のメインイベントであり、場に飲まれたとしても仕方のない状況と言えた。
入場ゲート裏で控えるSANADAの元にも、挑戦者を支持する空気は伝わっていた。だが、ここでも我を失うことなく、程よい緊張とともに落ち着きがあった。これまでの誰よりも長くIWGP世界ヘビーを保持してきた。王者として堂々と花道を歩くことが、ベルトとともに歩んできた日々への向き合い方だった。(市川/巻頭リポートより)
表紙◎内藤哲也「約束の快哉」定価650円
新日本1・4東京ドーム〜IWGP世界ヘビー級◎内藤哲也vsSANADA「結実」
新日本1・4東京ドーム〜オカダ・カズチカvsブライアン・ダニエルソン「世界のオカダ」
新日本1・4東京ドーム〜IWGP GLOBALヘビー級王座決定戦◎デビッド・フィンレーvsウィル・オスプレイvsジョン・モクスリー「破壊と時代の創造者」
新日本1・4東京ドーム〜IWGPジュニア◎エル・デスペラードvs橋ヒロム「凄いジュニアはここにある」
新日本1・4東京ドーム〜NJPW WORLD認定TV◎棚橋弘至vsザック・セイバーJr「二刀流への本気」
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