10年もの歴史があれば、その歴史を現在進行形の選手が超えていくのは並大抵のことではない。いつだって過去は美しい思い出として、人々の心の中に残っているからだ。近藤は、試合にこそ敗れたものの、ジョシュ戦がパンクラス史上最高ということは、10年の歴史に負けなかった。それだけでも、この男はただものではない。ところが、休憩時間にあいさつした船木誠勝は、ファンに対して「これからは、もっとシビアな目でパンクラスを見てください。それが生きる力になりますから」と厳しい。シビアな目こそ愛情。距離を置いたからこそ、いまの船木にはパンクラスがよく見えるのだろう。（佐藤）

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