今週は、個人的に物凄い事件が起こった。写真記者クラブ写真展のパーティーで、帰り際に小橋が私に向かって会釈してきたのだ。実は、小橋とは私の書いたある記事が原因で、もう５年近くも疎遠な関係になっていた。若手時代はさんざん小橋の記事を書き、この世界では同期の仲間だったのに、たったひとつの記事がそれまで築き上げていた信頼関係をブチ壊しにしてしまう怖さを、私は知った。もう二度と和解はありえぬと思っていた。それが、パーティーの時は、挨拶せざるを得ない至近距離でニアミスしたため軽く頭を下げると、約５年ぶりに小橋が私の目をまっすぐに見た。これは、私にとって今年一番の大事件である。（佐藤）

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