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武藤敬司の忙しさは半端ではない。おそらく、いや絶対に武藤は今、日本のプロレス界で一番忙しい。わずか2週間あまりの間にこれだけタイトル戦と大舞台が用意されている選手など、他にいようはずがない。でも、そうした状況を武藤は天命と受け止めていた。選ばれし男は、たとえ過酷だとしても輝く舞台に立ち続けるべきなのだと考えていた。そんな武藤の気構えを知ってか知らずか、メインのリングに向かう彼に浴びせられたのは、ここが新日本の会場だと思わせるような大声援だった。その事実は、もはや武藤は新日本とか全日本とかいう団体の括りでしばってはおけない存在ということを示しているのかもしれない。日本プロレス界を代表するレスラーであることの証ではないか。「これで俺は全日本のベルトを全部獲った。俺は全日本の象徴であり、決してIWGPのタッグタイトルに全日本のベルトが見劣りしないのを証明するから。元子さん、ダブルタイトル戦、よろしいですか?」ついに五冠王になった武藤は試合後、太陽とともに出場する新日本10・28福岡での藤波&西村戦に世界タッグを懸けると宣言。元子社長も「武藤さんに詫します」と了承した。三冠、世界タッグに加えてIWGPタッグも獲得し、前人未到の六冠王になろうという武藤敬司。飽くなき向上心には敬服するばかりだが、今の勢いならば、その野望実現の可能性は限りなく高い――。(佐藤景)
表紙◎武藤敬司&太陽ケア&馬場元子社長「五冠王『武藤さんに託します』(馬場元子社長)」特別定価490円
新日本10・17宮崎〜佐々木健介vs鈴木健三「プライドはアリゾナの砂漠のなかに」
新日本10・21神戸ワールド〜蝶野が天コジ追放でTEAM2000分裂「不協和音の末の永久追放――」
新日本10・21神戸ワールド〜金本浩二がジュニスタに決別「黒から始める金本の新舞台」
全日本10・22新潟〜世界タッグ◎武藤敬司&太陽ケアvs天龍源一郎&安生洋二「『俺が全日本の象徴』武藤敬司、五冠達成」
NOAH10・19横浜文体〜初代GHCタッグ王座決定トーナメント決勝戦◎ベイダー&スコーピオvs秋山準&齋藤彰俊「秋山準が、無言で終えた…。」
NOAH10・19横浜文体〜GHCジュニア◎高岩竜一vs金丸義信「こじ開けて始まり!」
小原道由インタビュー「期待を裏切ってみせる!!」
FMW10・22後楽園〜ハヤブサvsマンモス佐々木「ハヤブサが首の負傷で長期欠場か!?」
アルシオン10・21後楽園〜ツインスター・オブ・アルシオン◎浜田文子&大向美智子vsライオネス飛鳥&吉田万里子「アルシオン・ローリングストーン」
▼プロレスラー美男子烈伝(内館牧子)第30回=小橋建太
▼巻頭特集記事(佐藤正行編集長)@真撃・日本武道館A全日本・日本武道館B新日本・福岡国際センターCPRIDE−17・東京ドーム どこを選ぶか、秋のビッグマッチ
▼週プロ野郎(鈴木健)第31回=忘れかけていた「プロレスは肩の力を抜いて楽しめるもの」――
▼編集部発25時(佐久間一彦)“ハッピーバースデー事件”から2年。ノーフィアーは日々、進化している。
▼永田町ハセッション(馳浩)第18回=ジャイアントスイングは、50回でも回せたけど、それをやってしまうと試合が終わると思ったからさぁ(笑)
▼あぁ、面倒臭い(桜庭和志)第19回=「ぼくのネタを取らないで」の巻
▼BOYS ARE BOYS(斎藤文彦)クリス・アダムス/ジェントルマンではなかったジェントルマン。
▼70'Sクラシック研究(流智美)第14回=“悪いイスラム人”ギミックで40年以上トップの座に君臨した怪人ザ・シーク」