タップで拡大▼
この日のドームはある意味でアントニオ猪木の世界。その中で、小川は唯一の異物といっていい。ドームは小川の登場と同時に、それまでとは明らかに違う雰囲気に包まれた。物こそ飛ばなかったものの、その場のムードをひとことで言い表すとすれば「騒然」という2文字がふさわしいだろう。バックステージに引き揚げてきた小川を、取材陣が取り囲む。「新日本プロレスとかそういう名前じゃなくてプロレス界ということでK−1に負けちゃあいけない」それは、小川が初めてプロレスファンに感じさせたプロレスラブか、それとも猪木イズムの真骨頂か。いずれにしてもK−1に負けないために小川はどうするのかとなった時、プロレス界で強いといわれる男たちの名前をすべて挙げた。健介、藤田、安田、中西、永田。これに自分自身を加えたメンバーで、小川はどうプロレス界を盛り上げようというのか。少なくともいえるのはプロレスの強さを世間にアピールすること。このメンバーならそれができるはずだ。広告塔や騒乱屋としての小川直也はもういい。プロレスファンが見たいのは、闘う小川直也だ。(佐藤)
表紙◎小川直也「プロレスはK-1に負けちゃいけない」特別定価470円
新日本10・8東京ドーム〜永田裕志&秋山準vs武藤敬司&馳浩「紡いだのは、プロレスの夢。」
新日本10・8東京ドーム〜小川直也が乱入「10・8小川直也の選択 それはプロレスだった」
新日本「無我」10・7後楽園〜ドリー・ファンクJr vs 西村修「西村修のプロレスに心の物差しは不要」
全日本10・7後楽園〜冬木弘道、全日本に登場「冬木弘道は火に注ぐ油だ!」
NOAH10・6有明〜大森隆男&大谷晋二郎&浅子覚vs池田大輔&杉浦貴&KENTA「火祭り刀を携えて…大谷晋二郎、ノアも燃やす!」
石井和義 正道会館館長インタビュー「石井館長に挑む!」
WWF9・23ピッツバーグ〜WWF世界ヘビー級◎カート・アングルvsスティーブ・オースチン「時代が求めたアメリカン・ヒーロー誕生! アングル、ストーンコールド下し世界王者」
田中将斗インタビュー「弾丸リアルフリー」
柴田勝頼インタビュー「“REVIVAL”STRONG STYLE」
松永光弘インタビュー「松永光弘の危険欲は、BJWINGに在り――」
▼プロレスラー美男子烈伝(内館牧子)第28回=獣神サンダー・ライガー
▼巻頭特集(佐藤正行編集長)自分自身を探したければ“他流試合”をやれ!
▼週プロ野郎(鈴木健)第29回=団体とファンが同じテーブルにつく。バトラーツが朝まで討論会を受けた
▼編集部発25時(佐藤景)残り3カ月…いま脇澤美穂の中にある“やるべきこと”と“やりたいこと”
▼永田町ハセッション(馳浩)第16回=全日本プロレスとは結局、川田一人。その全日本に敢えてアンチテーゼを唱える天龍との激突は、おもしろい
▼あぁ、面倒臭い(桜庭和志)第18回=「木魚を叩いて悪霊退治!」の巻
▼BOYS ARE BOYS(斎藤文彦)秋の日差しの下で会った藤田愛はひときわケバかわいかった
▼70'Sクラシック研究(流智美)第12回=マクマホン親子の世代交代で消えたストロングスタイルの復興―ボブ・バックランド」