馬場元子社長がリングサイド最前列の本部席で試合を見つめるという、いわば“御前試合”のなか、天龍が凄まじいファイトを見せた。それは、全日本プロレスに起こった21世紀の天龍革命――。前週の猪木軍VSＫ−１という衝撃を癒してくれるのは、やはりミスタープロレスといわれる男しかいない。まさに理屈抜きの面白さ。そこに言葉はいらない。こうなったら全日本の地方興行を見たくなった。いまはどこも地方は苦しい。だが、そこであきらめず、けっして手を抜かないのが天龍革命の真骨頂である。プロレスの聖地・後楽園ホール。天龍の大暴れを、馬場元子社長はどういう思いで見つめていたのだろうか――。（佐藤）

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